あれから、4年が過ぎた。
「さて、次の世界は……」
次の事件のデータに目を通す。
「これなら楽ができそうだ」
そして眼前に広がる星々──世界を見据える。
ここにも彼はいなかった。
「ユーノ」
座っている椅子が少し軋んだ。
「僕は絶対に諦めないからな」
次の世界こそ、と。
それを何度も繰り返す。
何度だって繰り返してやる。
もう一度。
「お前を引きずり出してやる」
あれから、4年が過ぎた。
最後に軽く手を滑らせて、埃が無いかを確認する。
「これでよし」
道具を片付け、開いた窓を閉めながら外に出る準備をする。
「そろそろ時間だし、あの子を迎えに行かないと」
カードキーを手にして外へ出る。
「今日の夕飯は何を作ろうかな?」
あれから、4年が過ぎた。
「次はどこに行こうかな」
ふらりと寄った。
いくつもの世界を。
「この世界でいいか」
長くはいられない。
居場所がばれるかもしれない。
「ここは行ったことないし」
心に少しだけある『留まりたい』と思う気持ちを振り切る。
魔方陣が地面に描かれた。
「さあ、また逃げよう」
ずっとずっと。
「逃げて逃げて……逃げ続けるんだ」
あれから、4年が過ぎて。
灰のように脆く崩れた関係。
崩れ去った過去の絆。
でも。
もう、いい頃合いだろう?
互いの想いを知って、新しくも同じ関係を求めるには。
互いの想いを聞いて、新しくて違う関係を求めるには。
全部の想いを訊いて、懐かしくある関係を求めるには。
十分過ぎるくらいの時間だった。
だから。
──始めよう。
灰から芽吹く生命があるように。
今度こそ、本当の関係を。
嘘偽りない関係を。
芽吹かせよう。
『Asche zur Asche』Eine Folge
『Du zu dir』
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